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読書記録とか。

たけしの人生相談 悩むの勝手

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二回連続たけし本ドン!
何故か出版日が12月31日。( 発売日は13日。 ネタ? ミス? 謎 )

今回はおバカ&痛快な感じで。
視聴者からのお悩み相談にラジオパーソナリティが答えていくみたいな、よくあるスタイル。

※質問も回答も下ネタ三昧。

でも、じっくり紐解いていくと『質問に答える気はない』としつつも、ちゃんと答えているものの方が多い。 言い換えるなら、回答に一定の精度がある。

『真面目に回答する気はない。 だいたい、タダで他人に悩みを解決してもらおうって根性が気に入らない』
という前書きからスタートするお悩み相談本。
とはいえ、たけし師匠の頭の回転の速さがキレッキレで圧倒されるし、一転、くだらなさすぎて笑えるし、実のところ質問の真偽そのものからして怪しいし……でわりとクレイジー
たけし師匠も『お前コレ、嘘だろう! お前の漫談を見せてくるんじゃないよ!』『真面目な質問は伊集院さんに持っていけ』等と突っ込んでるシーンがある。これにしたって、怒ってる訳じゃないのがまた楽しい。

薄毛で悩む青年に口頭一番『仏門に入れ』だとか、 ( 今現在の仕事の ) 営業成績を上げたいが笑顔をうまく作れない事に悩む彼には『今の仕事をやめて交通整備になれ』だとかユニーク且つ大胆な回答でザクザクぶったぎっていく。
営業成績云々のはたけし師匠の回答に納得してしまう。 何より『そんなん知らんがな』で終わらせず、ちょっとそっけなくも見える回答をしつつでたけし師匠の切れ味の良さが見えて印象に残った。


悩み相談を受けている側が深刻になると悩みが深まる一方になってしまうし、なんなら受ける側まで悩んじゃって堂々巡りになりMP切れを起こし共倒れすることさえもある。
『真面目には答えないけれど、精度をもって "適当" に答える』というたけし師匠のスタイルは、質問そのものにある 『①悩むに値するか』 『②原因がどこにあるか』 『③解決の糸口があるか』 『④その後の予測』……という多様な項目を瞬時に判断して、更にどのポイントにユーモアを置いて答えるかを見分けないとならないので、簡単には真似出来ないのが悔しいけど、楽しかったー。


※引用ではなく覚書だけれど『芸人ってのは勝手に親元を飛び出して、その後に親がテレビをつけてたら飛び出していった息子が映ってた……それが久し振りに見る息子の姿……ってくらいじゃないと』と語るたけし師匠、芸事に対しての姿勢が見える名シーン。 文章だけなのに、気迫を感じる。
※イタコと占い師を集めて馬券を買い、全部外れたという回答が一番笑った。 たけし師匠わりとイタコネタ多いよな? 何の因縁なんだろうか。
※アプリゲームが出るらしい。 いきなり広告ページが出てきたんで笑う。 尚、事前予約特典があるようで、時代の流れをしっかり踏襲しているあたりちゃっかりしている。
板東英二さんの植毛脱税もたけし師匠が生きている限り言われ続けそうな……。笑